円高、いやいや、ドル安!! ― 2008年03月28日 22時20分18秒
Asahi Weekly Sunday, March 23, 2008 No.1809
各種のメディアが、ここ数週間の急激な円高、ドル安、とその影響について報じている。 当たり前だが、日本の、輸出主体の企業、輸入に関わっている企業、海外に出かける個人(旅行者など)などの視点を主に報じている。ドルと円の関係で言えば、確かに円高だが、ドルとユーロなど主要通貨との関係から見れば、円高と言うよりドル安である。従って、アメリカ・ドルと円の関係、ユーロと円の関係で言えば、場合に寄っては全く反対のことが起きている。
アメリカから見るとどうなっているか。 私の身近な例を挙げて見よう。 私はアメリカの友人の日本でのビジネスの支援を去年末からしているので、一般論ではない現実の感覚がある。 このビジネスは円での契約になっていて、ドル:120円の時より、最高値の95.75円の時では、この友人のドルでの売り上げは、25%程度も、何もしないでも上がっていて、大喜びをしている。一方で、支払う側の日本人の方も、別に損をしているのでもない感覚である。 私のような凡人には、ちょっと不思議な気がする。
全体として輸出主体の日本としては、この例の反対のことが、円安基調の時にはあったのだ。 アメリカが(表面的には)損をしているのでもないのに、日本が儲かるという現象が。従って、日本の政府、官僚の間では、今の状態は行き過ぎだ、沈静化を期待する、との声明が出される。ドル安の全世界に対する影響を考えると、単に円高の議論だけでは済まない問題を含んでいるのだろう。ただ、一つ明らかに見えるのは、ドルが唯一の基軸通貨では最早なくなりつつあり、企業レベルでの視点が主体の情報の中にあって、私たちは市民レベルで、しっかり事態を見据えて行動しなければならないことであろう。
各種のメディアが、ここ数週間の急激な円高、ドル安、とその影響について報じている。 当たり前だが、日本の、輸出主体の企業、輸入に関わっている企業、海外に出かける個人(旅行者など)などの視点を主に報じている。ドルと円の関係で言えば、確かに円高だが、ドルとユーロなど主要通貨との関係から見れば、円高と言うよりドル安である。従って、アメリカ・ドルと円の関係、ユーロと円の関係で言えば、場合に寄っては全く反対のことが起きている。
アメリカから見るとどうなっているか。 私の身近な例を挙げて見よう。 私はアメリカの友人の日本でのビジネスの支援を去年末からしているので、一般論ではない現実の感覚がある。 このビジネスは円での契約になっていて、ドル:120円の時より、最高値の95.75円の時では、この友人のドルでの売り上げは、25%程度も、何もしないでも上がっていて、大喜びをしている。一方で、支払う側の日本人の方も、別に損をしているのでもない感覚である。 私のような凡人には、ちょっと不思議な気がする。
全体として輸出主体の日本としては、この例の反対のことが、円安基調の時にはあったのだ。 アメリカが(表面的には)損をしているのでもないのに、日本が儲かるという現象が。従って、日本の政府、官僚の間では、今の状態は行き過ぎだ、沈静化を期待する、との声明が出される。ドル安の全世界に対する影響を考えると、単に円高の議論だけでは済まない問題を含んでいるのだろう。ただ、一つ明らかに見えるのは、ドルが唯一の基軸通貨では最早なくなりつつあり、企業レベルでの視点が主体の情報の中にあって、私たちは市民レベルで、しっかり事態を見据えて行動しなければならないことであろう。
スパムは肉缶詰"SPAM"が語源 ― 2008年03月06日 15時31分50秒
Asahi Weekly Sunday, March 2, 2008 No.1806
いやいや、いささか驚いた。 スパム (spam) は、ごく普通の形容詞、あるいは名詞だと思っていた。 第二次大戦中、配給以外で手に入る肉製品が、ホーメル社 (Hormel) の肉缶詰など限られていたことから、メニューが全てスパム料理の食堂がコメディ番組に登場したりして、その商品名:スパム (SPAM) から転じて迷惑メールを指すようになったとは。
ハワイでは、SPAMをそのまま(冷たいまま) 食べるアメリカ本土と違って、加熱して食べる習慣があり、ハワイアン ステーキ (The Hawaiian Steak) とも呼ばれたようだ。 同様に沖縄でも郷土料理:チャンプールに使われいるとのこと。 それが、迷惑メールになってしまった。 メーカーのホーメル社にとっては、なんと迷惑なことだろうか。
そこで、ホーメル社がどんな対応をしているか気になって調べてみた。 ホーム ページなどで見る限り特に何の反応・対応はしていないようだ。Wikipedia によれば、ホーメル社は、スパムが小文字 “spam” で使われる限り、特に問題にしてはいないが、「迷惑的な」意味などで、大文字 “SPAM” が引用される、使われることに対しては、訴訟に訴えることもあったとのことだ。オックスフォード辞典 (New Oxford Dictionary of English) でも、トレード マークの SPAM に加えて、1998年には、「インターネットで不適切なメッセイジが大量に送付される」を載せたとある。
いやいや、いささか驚いた。 スパム (spam) は、ごく普通の形容詞、あるいは名詞だと思っていた。 第二次大戦中、配給以外で手に入る肉製品が、ホーメル社 (Hormel) の肉缶詰など限られていたことから、メニューが全てスパム料理の食堂がコメディ番組に登場したりして、その商品名:スパム (SPAM) から転じて迷惑メールを指すようになったとは。
ハワイでは、SPAMをそのまま(冷たいまま) 食べるアメリカ本土と違って、加熱して食べる習慣があり、ハワイアン ステーキ (The Hawaiian Steak) とも呼ばれたようだ。 同様に沖縄でも郷土料理:チャンプールに使われいるとのこと。 それが、迷惑メールになってしまった。 メーカーのホーメル社にとっては、なんと迷惑なことだろうか。
そこで、ホーメル社がどんな対応をしているか気になって調べてみた。 ホーム ページなどで見る限り特に何の反応・対応はしていないようだ。Wikipedia によれば、ホーメル社は、スパムが小文字 “spam” で使われる限り、特に問題にしてはいないが、「迷惑的な」意味などで、大文字 “SPAM” が引用される、使われることに対しては、訴訟に訴えることもあったとのことだ。オックスフォード辞典 (New Oxford Dictionary of English) でも、トレード マークの SPAM に加えて、1998年には、「インターネットで不適切なメッセイジが大量に送付される」を載せたとある。
Microsoft Wants Yahoo ― 2008年02月14日 21時48分39秒
Asahi Weekly Sunday, February 10, 2008 No.1803
“Super Bowl” や “Super Tuesday” に気を取られている片方で、この2月の初めに、マイクロソフト (Microsoft Corp) が(米)ヤフー (Yahoo) に買収提案を行い、経済紙のみならず、 “Asahi Weekly” を含む国内外の一般紙に於いても、大きく報道された。それは、この買収提案が単にビジネスの世界に影響を与えるだけでなく、多くの一般読者/市民にも大きな影響を与える可能性を持っていることを示していると言っていい。
しかし、それにもかかわらず – 残念なことに、何時もの事だだが – ヤフーはどのように反応するのか、両者が連携してうまくいくのか、グーグル (Google) はどう動くのか、などなど、殆ど企業、業界の視点でしか報道がなされていない。この事件がユーザー (これからのユーザーも含めて) に、どのような影響を与える可能性があるのか。 技術的に見て、ビジネス的に見て、どんな意味を持っているのか、は報じられていない。
パソコンあるいはインターネットのユーザーの大部分は、パソコンのOSが、マイクロソフトの “Windows” にほぼ独占されていることに、何の問題も感じていないのは事実だ。 しかし、ウェブ (Web)、そして、その向うにある巨大な処理能力と記憶能力を持ったサーバー (Server(s))に、個人のデータおよび処理の大部分を預けてしまうことになる、今まさに来ようとしている次のデータ処理モデルでは、独占化による一般ユーザーへの影響度は計り知れないものがある。今は、未だパソコンにデータがあり、処理されるマイクロソフト型と、ウェブとサーバーに依存するグーグル/ヤフー型の間で、ある種のバランスが辛うじて保たれている。 さらに、ウェブ型の中でも、グーグルとヤフーの二つがあり何とかグーグルの非独占を、これまた辛うじて保っている。この危うい状況に大きな影響を与える可能性は高い。これらを踏まえ、ユーザーの視点に立った分析・判断をしっかりと報道して欲しいと思うのは私だけだろうか。
“Super Bowl” や “Super Tuesday” に気を取られている片方で、この2月の初めに、マイクロソフト (Microsoft Corp) が(米)ヤフー (Yahoo) に買収提案を行い、経済紙のみならず、 “Asahi Weekly” を含む国内外の一般紙に於いても、大きく報道された。それは、この買収提案が単にビジネスの世界に影響を与えるだけでなく、多くの一般読者/市民にも大きな影響を与える可能性を持っていることを示していると言っていい。
しかし、それにもかかわらず – 残念なことに、何時もの事だだが – ヤフーはどのように反応するのか、両者が連携してうまくいくのか、グーグル (Google) はどう動くのか、などなど、殆ど企業、業界の視点でしか報道がなされていない。この事件がユーザー (これからのユーザーも含めて) に、どのような影響を与える可能性があるのか。 技術的に見て、ビジネス的に見て、どんな意味を持っているのか、は報じられていない。
パソコンあるいはインターネットのユーザーの大部分は、パソコンのOSが、マイクロソフトの “Windows” にほぼ独占されていることに、何の問題も感じていないのは事実だ。 しかし、ウェブ (Web)、そして、その向うにある巨大な処理能力と記憶能力を持ったサーバー (Server(s))に、個人のデータおよび処理の大部分を預けてしまうことになる、今まさに来ようとしている次のデータ処理モデルでは、独占化による一般ユーザーへの影響度は計り知れないものがある。今は、未だパソコンにデータがあり、処理されるマイクロソフト型と、ウェブとサーバーに依存するグーグル/ヤフー型の間で、ある種のバランスが辛うじて保たれている。 さらに、ウェブ型の中でも、グーグルとヤフーの二つがあり何とかグーグルの非独占を、これまた辛うじて保っている。この危うい状況に大きな影響を与える可能性は高い。これらを踏まえ、ユーザーの視点に立った分析・判断をしっかりと報道して欲しいと思うのは私だけだろうか。
在日外国人の日本語能力への対応 ― 2008年01月27日 14時39分17秒
AsahiWeekly Sunday, January 27, 2008 No.1801
日本での滞在や就労を希望する外国人に対して、日本語試験の受験を命じることを検討している。 外国人の日本社会への融合を促進するのに役立つと考えてのことで、どのように審査するかについて今月にも協議を開始するかを法務省、外務省に指示したと、高村正彦外相が述べたと報じられている。
記事を2度読み返して、ああ、やはり日本の政治家、官僚の発想はこうだんだと、改めて認識した。日本に入れてやる、日本で働かせてやる、それにはハードルを設けるぞとの発想だ。 日本に来てもらう、日本で働いてもらう、そして、それは日本にとって有り難いことだ。 だから、外国人が日本に融合しやすくする支援をしよう、と言った発想は、けっして生まれて来ないのだ。
私の妻は、2003から2005年にわたって、アメリカのコミュニティー・カレッジ (community college) の ESL (English as a Second Language; the teaching of English to people whose first language is not English, who are living in an English-speaking country/ロングマン英語辞典) に通って米語、そしてアメリカ文化を学んでいた。 級友の多くは、メキシコ人、ウクライナ人などで、日本人は殆どいなかった。彼/彼女らの授業料は、極めて安く、日本人的感覚で言えば、「ただ」同然であり、最初びっくりした。 学校の職員に尋ねてみると、彼/彼女らはアメリカ永住権、あるいは、グリーン・カードなどの所有者で、これからアメリカに、より融合し貢献してもらうための、活動の一環であるとのことだった。
表面だけを見て論じてはいけないのは勿論ではあるが、このあまりにも大きな発想の違いに、愕然とするのは私だけだろうか。 日本への移民に対する姿勢も同じ根っ子にあるのであろう。 日本が世界の人たちと価値観、常識を共有して、グローバルな展開をすることが必要な今、私たち一般市民のベースでも、もっと真剣に議論し行動し、行政に働き掛けるべきだと感じる。
日本での滞在や就労を希望する外国人に対して、日本語試験の受験を命じることを検討している。 外国人の日本社会への融合を促進するのに役立つと考えてのことで、どのように審査するかについて今月にも協議を開始するかを法務省、外務省に指示したと、高村正彦外相が述べたと報じられている。
記事を2度読み返して、ああ、やはり日本の政治家、官僚の発想はこうだんだと、改めて認識した。日本に入れてやる、日本で働かせてやる、それにはハードルを設けるぞとの発想だ。 日本に来てもらう、日本で働いてもらう、そして、それは日本にとって有り難いことだ。 だから、外国人が日本に融合しやすくする支援をしよう、と言った発想は、けっして生まれて来ないのだ。
私の妻は、2003から2005年にわたって、アメリカのコミュニティー・カレッジ (community college) の ESL (English as a Second Language; the teaching of English to people whose first language is not English, who are living in an English-speaking country/ロングマン英語辞典) に通って米語、そしてアメリカ文化を学んでいた。 級友の多くは、メキシコ人、ウクライナ人などで、日本人は殆どいなかった。彼/彼女らの授業料は、極めて安く、日本人的感覚で言えば、「ただ」同然であり、最初びっくりした。 学校の職員に尋ねてみると、彼/彼女らはアメリカ永住権、あるいは、グリーン・カードなどの所有者で、これからアメリカに、より融合し貢献してもらうための、活動の一環であるとのことだった。
表面だけを見て論じてはいけないのは勿論ではあるが、このあまりにも大きな発想の違いに、愕然とするのは私だけだろうか。 日本への移民に対する姿勢も同じ根っ子にあるのであろう。 日本が世界の人たちと価値観、常識を共有して、グローバルな展開をすることが必要な今、私たち一般市民のベースでも、もっと真剣に議論し行動し、行政に働き掛けるべきだと感じる。
カーボン フットプリント (Carbon footprint) ― 2008年01月07日 19時58分09秒
AsahiWeekly Sunday, January 1-6, 2008 No.1798
京都議定書は、97年 第三回締結国会議 (COP3) で、先進国に温室効果ガス削減を義務づけて、締結された。90年と比べ、2008-12年の平均排出量を、例えば、日本は6% 減、アメリカ 7% 減、と決めた。 日本は批准はしたが、06年度では逆に 6.4% 増が現実であり、アメリカに至っては、アメリカの国益を損なう、途上国に削減義務がなく不公平、などの理由で議定書から離脱した。 先のバリでの COP13 の結果をどう読むか、いろいろな議論が起きている。
朝日新聞が行った調査によれば、日本の国民は、アメリカの離脱は大きな問題、中国やインドを含む途上国に削減を義務がないのは不公平、とする一方で、78%が日本の義務 6% 減 を必ず達成すべきとし、毎日の生活のレベルでも無駄を抑えた行動の意識を持っている。
アメリカは世界最大の温室効果ガス排出国である。ノーベル平和賞を授賞した アル・ゴア (Al Gore) さんの映画「不都合な真実」(An Inconvenient Truth) 流に言えば、最大の カーボン フットプリント (Carbon footprint) の国である。そこでも、国民のレベルでは、国の決定とは違った流れがあるようだ。 民間の機関が行った調査によれば、3分の2のアメリカ人が家庭用化学製品の使用を減らすつもりであり、3分の1は、ここ数年、罪悪感を覚えていることが分かった。
国連があるにもかかわらず、現実としては、世界はアメリカ一極支配の方向であり、アメリカの有権者の選択が、世界の動きに大きな影響を与える状況になっている。 今年の選挙の結果、新大統領、新政権が生まれ、この問題にどのような決断を下し、実行するのであろうか。 今や、ホットになっている、「変化」:“Change” の中身にこの地球温暖化への対応が、どのように組み込まれて行くのであろうか。 私たちは、毎日の自分レベルでのカーボン フットプリントの縮小に努力しつつ、アメリカそして日本政治のあり方を、厳しく見守ることが肝要だ。
京都議定書は、97年 第三回締結国会議 (COP3) で、先進国に温室効果ガス削減を義務づけて、締結された。90年と比べ、2008-12年の平均排出量を、例えば、日本は6% 減、アメリカ 7% 減、と決めた。 日本は批准はしたが、06年度では逆に 6.4% 増が現実であり、アメリカに至っては、アメリカの国益を損なう、途上国に削減義務がなく不公平、などの理由で議定書から離脱した。 先のバリでの COP13 の結果をどう読むか、いろいろな議論が起きている。
朝日新聞が行った調査によれば、日本の国民は、アメリカの離脱は大きな問題、中国やインドを含む途上国に削減を義務がないのは不公平、とする一方で、78%が日本の義務 6% 減 を必ず達成すべきとし、毎日の生活のレベルでも無駄を抑えた行動の意識を持っている。
アメリカは世界最大の温室効果ガス排出国である。ノーベル平和賞を授賞した アル・ゴア (Al Gore) さんの映画「不都合な真実」(An Inconvenient Truth) 流に言えば、最大の カーボン フットプリント (Carbon footprint) の国である。そこでも、国民のレベルでは、国の決定とは違った流れがあるようだ。 民間の機関が行った調査によれば、3分の2のアメリカ人が家庭用化学製品の使用を減らすつもりであり、3分の1は、ここ数年、罪悪感を覚えていることが分かった。
国連があるにもかかわらず、現実としては、世界はアメリカ一極支配の方向であり、アメリカの有権者の選択が、世界の動きに大きな影響を与える状況になっている。 今年の選挙の結果、新大統領、新政権が生まれ、この問題にどのような決断を下し、実行するのであろうか。 今や、ホットになっている、「変化」:“Change” の中身にこの地球温暖化への対応が、どのように組み込まれて行くのであろうか。 私たちは、毎日の自分レベルでのカーボン フットプリントの縮小に努力しつつ、アメリカそして日本政治のあり方を、厳しく見守ることが肝要だ。
三越+伊勢丹=顧客にどんなメリット? ― 2007年08月07日 21時04分57秒
AW Sunday, August 5, 2007 (1777 Vol. 35 / No.30)
噂に上っていたデパート業界のビッグ再編成が進んでいるようだ。大丸・松坂屋に続いて、三越(業界4位)・伊勢丹(同5位)の資本提携交渉がスタートした。その結果、売上高では、現在No.1 の高島屋および、大丸・松坂屋組を抜いてトップになると言う。いろいろな形の経営統合がある中で、先ず「売上高の足し算」が報ぜられる。まるで、これが最も重要なことかのように。いや、最も重要と当事者およびメディアは考えているのかも知れない。
三越は全国に15店舗、顧客は富裕層、一方の伊勢丹は東京中心の店舗展開、顧客はファッションに敏感な若年層、と補完関係にあり、提携によって購買、運送、商品開発、店舗管理の面で経費を大幅に削減できるとのことだ。しかし、顧客、地域が違えば、提携によるコスト削減は容易ではないはずだ。スーパー、専門店などとのパイの奪い合いに、何か手を打たなければならない状況であることは明らかだが、これがベストな選択か、と考えてしまう。売上高盲信、コスト削減の提携ストーリーが先にあって、その後に理屈が付いて行っていないか。
この提携に限らず、多くの経営統合、提携などのニュースを見て感じるのは、最も重要なはずの顧客・消費者の視点が、殆ど出てこないことだ。例えば、この提携で顧客に、寡占化に伴うディメリットがあるが、それを大きく上回る低価格化、新サーヴィスの提供などのメリットがもたらされる、とか言った具合に。その結果は、縮んで行くパイの奪い合いではなく、パイそのものを大きくする効果に表れるはず。その実現に、今回の統合、提携がこんな形で貢献する、と言った具体的な姿が見えて来ないのは、なんとももどかしい。企業、メディア共に、業界全般や企業側の論理でなく、私たち消費者の視点での説明、報道が切望される。
噂に上っていたデパート業界のビッグ再編成が進んでいるようだ。大丸・松坂屋に続いて、三越(業界4位)・伊勢丹(同5位)の資本提携交渉がスタートした。その結果、売上高では、現在No.1 の高島屋および、大丸・松坂屋組を抜いてトップになると言う。いろいろな形の経営統合がある中で、先ず「売上高の足し算」が報ぜられる。まるで、これが最も重要なことかのように。いや、最も重要と当事者およびメディアは考えているのかも知れない。
三越は全国に15店舗、顧客は富裕層、一方の伊勢丹は東京中心の店舗展開、顧客はファッションに敏感な若年層、と補完関係にあり、提携によって購買、運送、商品開発、店舗管理の面で経費を大幅に削減できるとのことだ。しかし、顧客、地域が違えば、提携によるコスト削減は容易ではないはずだ。スーパー、専門店などとのパイの奪い合いに、何か手を打たなければならない状況であることは明らかだが、これがベストな選択か、と考えてしまう。売上高盲信、コスト削減の提携ストーリーが先にあって、その後に理屈が付いて行っていないか。
この提携に限らず、多くの経営統合、提携などのニュースを見て感じるのは、最も重要なはずの顧客・消費者の視点が、殆ど出てこないことだ。例えば、この提携で顧客に、寡占化に伴うディメリットがあるが、それを大きく上回る低価格化、新サーヴィスの提供などのメリットがもたらされる、とか言った具合に。その結果は、縮んで行くパイの奪い合いではなく、パイそのものを大きくする効果に表れるはず。その実現に、今回の統合、提携がこんな形で貢献する、と言った具体的な姿が見えて来ないのは、なんとももどかしい。企業、メディア共に、業界全般や企業側の論理でなく、私たち消費者の視点での説明、報道が切望される。
中田英寿:Take Action! 7.29 ― 2007年07月23日 20時42分17秒
AW Sunday, July 22, 2007 (1775 Vol. 35 / No.28)
“YouTube” でサッカーのスーパースター 中田英寿さんの “Take Action! 7.29” を見た。感激した。彼からのメッセイジにも、彼が “YouTube” でメッセイジを発信したことにも。目の前の参院選挙を考えていると、自分の身近なこと、日本のこと、だけが頭にあったことを、痛切に反省させられた。
参院選挙を前にして、朝日新聞と東京大学が行った調査によると、安倍さんも、小沢さんも、自民党も、民主党も、選挙民の共感度を失っているとのこと。 多くの選挙民が、この人に、この党に、投票したいと思えなくて、失望している。そして、投票に行く意欲を低下させている。 でも、それではいけない。
私たちにも
出来ることがあります。 7.29
Take Action!
と中田さんも呼びかけている。 多くの友人にも、この “YouTube” の“Take Action! 7.29” を紹介した。 こんな声も返ってきた。
"YouTube" の、"Take Action! 7.29"見ました。
7月29日は必ず選挙に行きます。
一票の重さを感じました。
7.29 の投票に行って、私たちの出来る最善のことをやろう。ここから、全てが始まると確信して。
( “Take Action! 7.29” を見るには、Google などで、 “YouTube” と検索して “YouTube” を呼び出し、さらに、“Take Action! 7.29” と検索すると見られる。)
“YouTube” でサッカーのスーパースター 中田英寿さんの “Take Action! 7.29” を見た。感激した。彼からのメッセイジにも、彼が “YouTube” でメッセイジを発信したことにも。目の前の参院選挙を考えていると、自分の身近なこと、日本のこと、だけが頭にあったことを、痛切に反省させられた。
参院選挙を前にして、朝日新聞と東京大学が行った調査によると、安倍さんも、小沢さんも、自民党も、民主党も、選挙民の共感度を失っているとのこと。 多くの選挙民が、この人に、この党に、投票したいと思えなくて、失望している。そして、投票に行く意欲を低下させている。 でも、それではいけない。
私たちにも
出来ることがあります。 7.29
Take Action!
と中田さんも呼びかけている。 多くの友人にも、この “YouTube” の“Take Action! 7.29” を紹介した。 こんな声も返ってきた。
"YouTube" の、"Take Action! 7.29"見ました。
7月29日は必ず選挙に行きます。
一票の重さを感じました。
7.29 の投票に行って、私たちの出来る最善のことをやろう。ここから、全てが始まると確信して。
( “Take Action! 7.29” を見るには、Google などで、 “YouTube” と検索して “YouTube” を呼び出し、さらに、“Take Action! 7.29” と検索すると見られる。)
チャイコフスキー・コンクール 神尾真由子さん優勝 ― 2007年07月09日 17時12分48秒
AW Sunday, July 8, 2007 (1773 Vol. 35 / No.26)
私たち日本人にとってうれしいニュースが、モスクワから届いた。神尾真由子さんの、チャイコフスキー・コンクール (The 13th International Tchaikovsky Competition) のヴァイオリン部門での優勝だ。パガニーニ国際コンクール (Premio Paganini) と並んで国際的に最も権威のあるコンクールだ。
今や巨匠の ギドン・クレーメル が1969年にパガニーニ、1970年にチャイコフスキーと二大コンクールに優勝。 諏訪内晶子さんが1988年にパガニーニに2位の後、1990年にチャイコフスキーに優勝。 庄司紗矢香さんが1999年にパガニーニに優勝。すごい歴史がある。
諏訪内さんは、チャイコフスキー優勝後、トップの中のトップになるには、もっと内面から成長しなければと、日本での活動を中止して、ニューヨークのジュリアード音楽院でヴァイオリンの研鑚をしながら、名門コロンビア大学で政治思想史を学ぶ道を選択した。 庄司さんは、パガニーニ優勝後も、自分の音楽を高めるのは、コンサートでの生の経験・勉強が大事と、諏訪内さんとは違う道を選択している。 二人の道は、個性、年齢、時代、そして、二つのコンクールの違い、が出ているのだろう。さて、神尾さんは、今後、彼女なりのどんな道を選択して、成長していくのだろうか、彼女の新しい旅立ち・道なりを、楽しんで見守りたい。そこで、「メニューイン国際コンクール ジュニア部門 最年少入賞」と神尾さんを紹介しているリサイタルの予約を、あわてて、申し込んだが、やっぱり!! 既に完売だった。
私たち日本人にとってうれしいニュースが、モスクワから届いた。神尾真由子さんの、チャイコフスキー・コンクール (The 13th International Tchaikovsky Competition) のヴァイオリン部門での優勝だ。パガニーニ国際コンクール (Premio Paganini) と並んで国際的に最も権威のあるコンクールだ。
今や巨匠の ギドン・クレーメル が1969年にパガニーニ、1970年にチャイコフスキーと二大コンクールに優勝。 諏訪内晶子さんが1988年にパガニーニに2位の後、1990年にチャイコフスキーに優勝。 庄司紗矢香さんが1999年にパガニーニに優勝。すごい歴史がある。
諏訪内さんは、チャイコフスキー優勝後、トップの中のトップになるには、もっと内面から成長しなければと、日本での活動を中止して、ニューヨークのジュリアード音楽院でヴァイオリンの研鑚をしながら、名門コロンビア大学で政治思想史を学ぶ道を選択した。 庄司さんは、パガニーニ優勝後も、自分の音楽を高めるのは、コンサートでの生の経験・勉強が大事と、諏訪内さんとは違う道を選択している。 二人の道は、個性、年齢、時代、そして、二つのコンクールの違い、が出ているのだろう。さて、神尾さんは、今後、彼女なりのどんな道を選択して、成長していくのだろうか、彼女の新しい旅立ち・道なりを、楽しんで見守りたい。そこで、「メニューイン国際コンクール ジュニア部門 最年少入賞」と神尾さんを紹介しているリサイタルの予約を、あわてて、申し込んだが、やっぱり!! 既に完売だった。
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