今月の課題は、な~んと、ソロバン(算盤)でした!!2012年02月13日 11時31分15秒

私が参加している川崎市宮前区)菅生小「ふれあい学習」ボランティアでの3年生の今月の課題は、な~んと、ソロバン(算盤)でした。ソロバンを小学校で教えているのもやや意外でしたが、その時間の少なさにもびっくり!!  3年生で2校時、4年生で2校時の、わずか4校時なのです。

ソロバンを使いこなすにはまったく不十分な時間であることは、誰にでも容易に分かりますよね。そろばんに慣れ親しむ子どもも少なく、また、日常の中で使用することも皆無と言ってよいほどなので、ソロバンの仕組みをについて理解を図り、1の位、10位、100位などの位取りなどを習得しながら、日本文化の一端をソロバンを通して知ること、これが狙いと学年主任の先生はおっしゃっていました。

ソロバンには、何十年もふれたことがないので、事前の準備が必要とばかり、大掛かりな家探しをする羽目に。2日がかりの大捜索の末、長男の名前の入ったソロバンを、引き出しの隅からやっとゲット。触ってみると何やらノーカン!! でも、しばらくいじっている内に、不思議や不思議、手が覚えていて勝手に動くんですねぇ、足し算・引き算が出来だした・・

4たす7は、どのようにソロバンを使うのか? どのように教えるのか? なんと、教科書を見ると:1玉を4個入れます。そこに7を入れたくても、入れることはできません。10をこえていますね。では、上の10の桁に1を入れましょう。でも、これでは多すぎます。いくつ多すぎたか、3ですね、では、1の位の4つの1玉から3を取りましょう。答えは、10の位の1玉1個、1の位の1玉1個ですから11ですね。おっ! おっ! 大変です。先生も、ボランティア講師も、そして、ソロバン塾で学んでいる少数の子どもたちも。

出来るだけ早く正確にが目的のソロバンでは、考えるな、指に動きを覚えさせて自動的に操作しなさい、と訓練される。今回の授業のソロバンは、しっかり考えて指を動かしなさい。そうですよね、当然、目的が違えばやり方も取り組み方は違いますよね。

学習支援ボランティアでは、何かしら子どもたちの役に立つのがうれしい。これが原点。それに加えて、子どもたちの考える過程、同じ答えを得るにも全くちがう思考回路があること、など多くのことをハンドオンで学べるのは、私たちの年代には大収穫だなぁと思います。 ビバ!! 学習支援ボランテイァ!!

今日の主役は、「バナナ」と「さくらんぼ」2012年02月16日 11時45分46秒



川崎市宮前区菅生小の一年生の「ふれあい学習」は、繰り上がり、繰り下がりのある足し算と引き算です。私たち大人は何も余計なことを考えないで、繰り上がり、繰り下がりのある足し算と引き算をやってしまいますが、子どもたちにどのように教えるか、どのように理解させるか、大きな課題です。学校での教え方に沿ってやらないと、子どもたちは混乱してしまいます。

毎回のことですが、「ふれあい学習」が始まる前に、学習支援ボランティアが集まって、菅生小の先生方からブリーフィングを受けて、事前の準備をします。30人程度のクラスに4-5人のボランティアが入って、先生のサポートをして子どもたちの理解の助けをします。

今回の主人公は、「バナナ」と「さくらんぼ」です。これを使って子どもたちは計算の考え方・プロセスを理解します。この「バナナ」と「さくらんぼ」が全国的に使われているのか、地域的なものかは知りませんが、私を含めてボランティアのほとんどにとって初めてのものでした。

たし算を写真で説明します。たされる数7にたして10になる数3を見つけ、10を作ります。これが「バナナ」です。たす数4をその数3と1に分けます。この1と先ほど作った10をたして11になります。10を基準にして考えます。これらが「さくらんぼ」です。写真の右の考え方が理解しやすい子供もいます。どちらでも、わかりやすい方で考えさせます。

引き算も二つの考え方があります。先ず、左側で説明します。ひかれる数14は10と4ですね。これが「さくらんぼ」です。この10からひく数7をひくと3になります。(「バナナ」)さきほど残っている4と今できた3をたすと、7になります。(「さくらんぼ」)もうひとつの考え方(写真右)は、14からひいて10にする数は4です。(「バナナ」)7をこの数4と3に分けます。そして、先にできた10からこの3をひきます。 7がえられます。(「さくらんぼ」)左のやり方を、「ひきたす算」、右のやり方を、「ひきひき算」と呼んでいます。子どもたちには理解しやすい方を使わせています。

答が合っているだけでは OK を出しません。この「バナナ」と「さくらんぼ」を正しく書かせることで、子どもたちの理解を確かめる教え方をしています。子どものなかには、これをやらなくてできる子もいますが、理解を深めるため、必ずやらせます。 

子どもたちの考えるプロセスをハンドオンで理解するのは、私たちボランティアにとって大きな収穫であり喜びです。学校の外でのコミュニケイションもこの積み重ねで良くなっていくと確信します。「ふれあい学習」の最終の時間には、「また来年も来てね!!」の声に送られて、ハイタッチをして教室をはなれました。