私にも出来る社会貢献

Asahi Weekly Sunday, March 9, 2008 No.1807

手元に「交通の教本」と言うタイトルの小冊子がある。 運転免許を更新した時に手渡されていたもので、扉裏には、「この本は、皆様に、安全な交通方法を理解していただくために、国家公安委員会がつくった“交通の方法に関する教則”の普及版を運転者向けに編集したものです。」と書かれている。

交通事故を起こさないため規則をどのように守るかに主眼が置かれている。 当然と言えば当然か。しかし、何時も思うことだが、私たちが車を運転する時に、交通規則を越えて、何を大切にし、何を考えて、運転するのが良いか、--例えば、スムースな車の流れになるためには、燃費の良い運転の方法は、など -- を知らせることにもっとスペースと時間を割いてもいいのではないだろうか。

Volvo や Saab の国、スウェーデンでは、運転免許取得の条件に、地球にやさしい運転 (eco-friendly driving skills) を 2007年末から必須にして来たと言う。指導員 (driving instructor) レムジャー (Rembjer) さんの、ガソリンを節約するための方程式は簡単である。 ブレーキを踏む前に車のスピードを落とす、出来るだけ高速ギアで運転する、急加速はしない、必要な時にしか追い越しはしない。これは想像だが、スウェーデンでは、運転のガイドブックあるいは教本などに、地球にやさしい運転の仕方などがしっかりと書かれ、指導されているのだろう。日本でも事故中心の法規対応の教本だけではなく、運転者のためになる、もっと社会に貢献するなど、規則対応、規則対応、だけでない方向へ行ってほしいものだ。